基本情報対策 基礎理論・プログラミング (1)

今回の基本情報対策は、基礎理論とプログラミングです。正規分布、スタック、2分探索などの問題を選びました。スタックは頻出の問題ですね。キューとセットで性質を覚えましょう。

問題 1

正規分布の説明として,適切なものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成26年春期 午前問4)

(A) 故障確率に用いられ,バスタブのような形状をした連続確率分布のこと

(B) 全ての事象の起こる確率が等しい現象を表す確率分布のこと

(C) 平均値を中心とする左右対称で釣鐘状の連続確率分布のこと

(D) 離散的に発生し,発生確率は一定である離散確率分布のこと

正解は C


正規分布とは、平均あたりが度合いが最も高く、平均から離れるほど度合が低くなる、釣鐘状の確率分布です。

正規分布

例: 学力テストの点数と人数の関係

(A) 故障確率に用いられ,バスタブのような形状をした連続確率分布のこと

これは誤りです。ワイブル分布の説明です。

(B) 全ての事象の起こる確率が等しい現象を表す確率分布のこと

これは誤りです。一様分布の説明です。

(C) 平均値を中心とする左右対称で釣鐘状の連続確率分布のこと

これは正しいです。正規分布の説明です。

(D) 離散的に発生し,発生確率は一定である離散確率分布のこと

これは誤りです。ポアソン分布の説明です。

問題 2

加減乗除を組み合わせた計算式の処理において,スタックを利用するのが適している処理はどれか。 (基本情報技術者試験 平成26年秋季 午前問5)

(A) 格納された計算の途中結果を,格納された順番に取り出す処理

(B) 計算の途中結果を格納し,別の計算を行った後で,その計算結果と途中結果との計算を行う処理

(C) 昇順に並べられた計算の途中結果のうち,中間にある途中結果だけ変更する処理

(D) リストの中間にある計算の途中結果に対して,新たな途中結果の挿入を行う処理

正解は B


スタックとは、後入れ先出し方式のデータ構造です。状態を一時的に保持して、後で復元するような用途で使用します。

(A) 格納された計算の途中結果を,格納された順番に取り出す処理

これは誤りです。格納された順で取り出すには、先入れ先出し方式のキューを使用します。

(B) 計算の途中結果を格納し,別の計算を行った後で,その計算結果と途中結果との計算を行う処理

これは正しいです。計算結果を一時的に保持して、後でそれを取り出す操作には、スタックが適しています。

(C) 昇順に並べられた計算の途中結果のうち,中間にある途中結果だけ変更する処理

これは誤りです。スタックでは、中間にある結果を変更することはできません。

(D) リストの中間にある計算の途中結果に対して,新たな途中結果の挿入を行う処理

これは誤りです。スタックでは、中間にある結果に、さらに結果を追加することはできません。

問題 3

2分探索に関する記述のうち,適切なものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成26年秋季 午前問6)

(A) 2分探索するデータ列は整列されている必要がある。

(B) 2分探索は線形探索より常に速く探索できる。

(C) 2分探索は探索をデータ列の先頭から開始する。

(D) n個のデータの探索に要する比較回数は,nlog2nに比例する。

正解は A


2分探索とは、整列済みのデータ列を、2つに分けて判断する操作を繰り返すことで、目的のデータを高速に検索する方法です。

(A) 2分探索するデータ列は整列されている必要がある。

これは正しいです。2分探索では、データはあらかじめ整列しておく必要があります。

(B) 2分探索は線形探索より常に速く探索できる。

これは誤りです。線形探索は、データ列を単純に先頭から検索する方法であり、先頭付近に目的のデータがあると早く見つかります。

(C) 2分探索は探索をデータ列の先頭から開始する。

これは誤りです。2分探索では、データ列の中央にあるデータから開始します。

(D) n個のデータの探索に要する比較回数は,nlog2nに比例する。

これは誤りです。2分探索では、N個のデータ列では、平均比較回数はlog2Nになります。

問題 4

XMLに関する記述のうち,適切なものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成26年秋季 午前問8)

(A) HTMLを基にして,その機能を拡張したものである。

(B) XML文書を入力するためには専用のエディタが必要である。

(C) 文書の論理構造と表示スタイルを統合したものである。

(D) 利用者独自のタグを使って,文書の属性情報や論理構造を定義することができる。

正解は D


XMLとは、文章やデータの意味や構造を、タグと呼ばれる要素で記述していくマークアップ言語です。

XMLの例

(A) HTMLを基にして,その機能を拡張したものである。

これは正しいです。XMLは、HTMLではなくSGMLを拡張しています。

(B) XML文書を入力するためには専用のエディタが必要である。

これは誤りです。XMLの編集には、専用のエディタは必要ありません。任意のテキストエディタで編集できます。

(C) 文書の論理構造と表示スタイルを統合したものである。

これは誤りです。HTMLの説明です。

(D) 利用者独自のタグを使って,文書の属性情報や論理構造を定義することができる。

これは誤りです。HTMLとは異なり、XMLでは利用者が独自でタグを定義することができます。