
今回の基本情報対策は、データベースです。ストアドプロシージャや関係データベースに関する問題を選びました。関係データベースの基本的な性質や、選択・射影などの操作は、理解できるまで繰り返し学習しましょう。
問題 1
クライアントサーバシステムにおいて,利用頻度の高い命令群をあらかじめサーバ上のDBMSに用意しておくことによって,データベースアクセスのネットワーク負荷を軽減する仕組みはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年秋季 午前問28)
(A) 2相コミットメント
(B) グループコミットメント
(C) サーバプロセスのマルチスレッド化
(D) ストアドプロシージャ
正解は D。
ストアドプロシージャとは、データベースに対する操作を集めたもののことです。一連の操作がサーバ上で行われるため、通信量を削減できます。
(A) 2相コミットメント
これは誤りです。2相コミットメントは、複数のデータベースを更新する際に、すべてのデータベースで整合性を確保するための手法です。
(B) グループコミットメント
これは誤りです。グループコミットメントは、ネットワークの負荷を下げるために、複数の書き込み動作を同期を取って行う機能です。
(C) サーバプロセスのマルチスレッド化
これは誤りです。サーバのマルチスレッド化は、サーバの処理を分割し、並行処理させることで、処理効率を向上させることです。
(D) ストアドプロシージャ
これは正しいです。
問題 2
関係データベースのデータ構造の説明として,適切なものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年秋季 午前問29)
(A) 親レコードと子レコードをポインタで結合する。
(B) タグを用いてデータの構造と意味を表す。
(C) データと手続を一体化(カプセル化)してもつ。
(D) データを2次元の表によって表現する。
正解は D。
関係データベースとは、関係モデルに基づいたデータや関連を、複数の表と制約条件であらわしたデータベースのことです。
(A) 親レコードと子レコードをポインタで結合する。
これは誤りです。階層型データベースの説明です。データを木構造で表したモデルに基づきます。
(B) タグを用いてデータの構造と意味を表す。
これは誤りです。XMLやHTMLなどのマークアップ言語の説明です。
(C) データと手続を一体化(カプセル化)してもつ。
これは誤りです。オブジェクト指向におけるクラスの説明です。
(D) データを2次元の表によって表現する。
これは正しいです。
問題 3
関係データベースの主キー制約の条件として,キー値が重複していないことの他に,主キーを構成する列に必要な条件はどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年秋季 午前問30)
(A) キー値が空でないこと
(B) 構成する列が一つであること
(C) 表の先頭に定義されている列であること
(D) 別の表の候補キーとキー値が一致していること
正解は A。
主キーとは、関係データベースの表において、行を一意に識別するための列のことです。重複や空白は許されていません。
(A) キー値が空でないこと
これは正しいです。
(B) 構成する列が一つであること
これは誤りです。主キーを複数の列で構成することはできます。複合キーと呼ばれます
(C) 表の先頭に定義されている列であること
これは誤りです。主キーは、表の先頭の列である必要はありません。
(D) 別の表の候補キーとキー値が一致していること
これは誤りです。主キーは、他の表の候補キーと同じである必要はありません。