基本情報対策 プロジェクトマネジメント (1)

今回の基本情報対策は、プロジェクトマネジメントです。WBS、日程計画、コミュニケーション手法に関する問題を選びました。WBSは、代表的なスケジュール管理の手法なので、しっかり学んでおきましょう。

問題 1

PMBOKによれば,WBSで定義するものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問51)

(A) プロジェクトで行う作業を階層的に要素分解したワークパッケージ

(B) プロジェクトの実行,監視・コントロール,及び終結の方法

(C) プロジェクトの要素成果物,除外事項及び制約条件

(D) ワークパッケージを完了するために必要な作業

正解は A


WBSとは、プロジェクトのスケジュール管理に使用され、必要な作業を分解して、階層構造で表す手法です。

WBS(Work Breakdown Structure)

(A) プロジェクトで行う作業を階層的に要素分解したワークパッケージ

これは正しいです。作業を分解したものをワークパッケージと呼びます。

(B) プロジェクトの実行,監視・コントロール,及び終結の方法

これは誤りです。プロジェクトマネジメント計画書で規定する内容です。

(C) プロジェクトの要素成果物,除外事項及び制約条件

これは誤りです。スコープマネジメント計画書で規定する内容です。

(D) ワークパッケージを完了するために必要な作業

これは誤りです。アクティビティの説明です。アクティビティはワークパッケージを分解したものです。

問題 2

プロジェクトの日程計画を作成するのに適した技法はどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問52)

(A) PERT

(B) 回帰分析

(C) 時系列分析

(D) 線形計画法

正解は A


PERTとは、作業全体を構成する各工程の関連を分析し、所要期間を見積もったり、クリティカルパスを導き出す手法です。

PERT図の例

(A) PERT

これは正しいです。

(B) 回帰分析

これは誤りです。回帰分析は、2組のデータについて傾向を分析し、将来的な値を予測するための手法です。

(C) 時系列分析

これは誤りです。時系列分析は、ある対象に関する時間的な変動を分析し、原因の解明や、将来の予測を行うための手法です。

(D) 線形計画法

これは誤りです。線形計画法は、制約条件を定義し、その条件で最大となる目標値を求める手法です。

問題 3

プロジェクトにおけるコミュニケーション手段のうち,プル型コミュニケーションはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問54)

(A) イントラネットサイト

(B) テレビ会議

(C) 電子メール

(D) ファックス

正解は A


プル型コミュニケーションとは、自分の意思で情報にアクセスするコミュニケーション方法です。イントラネットやeラーニングが該当します。

コミュニケーション手段

プッシュ型
特定の相手に向けて情報を発信
例: 電子メール、FAX

プル型
自分の意思で情報にアクセス
例: イントラネット、eラーニング

相互方向
複数の参加者が相互に情報を交換
例: 会議、電話

(A) イントラネットサイト

これは正しいです。プル型コミュニケーションに該当します。

(B) テレビ会議

これは誤りです。相互方向コミュニケーションに該当します。

(C) 電子メール

これは誤りです。プッシュ型コミュニケーションに該当します。

(D) ファックス

これは誤りです。プッシュ型コミュニケーションに該当します。