基本情報対策 ソフトウェア・ハードウェア (1)

今回の基本情報対策は、ソフトウェアとハードウェアです。仮想記憶管理、単体テスト、メモリに関する問題になります。SRAMやDRAMの問題は試験によく取り上げられるので、それぞれ特徴をよく覚えておきましょう。

問題 1

仮想記憶管理におけるページ置換えの方式のうち,LRU制御方式はどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問20)

(A) 各ページに参照フラグと変更フラグを付加して管理し,参照なしかつ変更なしのページを優先して置き換える。

(B) 主記憶にある全てのページを同一の確率でランダムに選択し,置き換える。

(C) 最も長い間参照されていないページを置き換える。

(D) 最も長い間主記憶にあったページを置き換える。

正解は C


LRU方式とは、ページ置き換えアルゴリズムの1つで、最も長い間参照されていないページを、置き換え対象とします。

LRU(Least Recently Used)
最も時間が経過したものが対象

LFU(Least Frequently Used)
最も頻度が低いものが対象

(A) 各ページに参照フラグと変更フラグを付加して管理し,参照なしかつ変更なしのページを優先して置き換える。

これは誤りです。LFU方式の説明です。最も参照の頻度が低いページを、置き換え対象とします。

(B) 主記憶にある全てのページを同一の確率でランダムに選択し,置き換える。

これは誤りです。ランダム置換アルゴリズムの説明です。

(C) 最も長い間参照されていないページを置き換える。

これは正しいです。LRU方式の説明です。

(D) 最も長い間主記憶にあったページを置き換える。

これは誤りです。FIFO方式の説明です。

問題 2

ホワイトボックステストにおいて,コード中のどれだけの割合の部分を実行できたかを評価するのに使うものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問22)

(A) アサーションチェッカ

(B) シミュレータ

(C) 静的コード解析

(D) テストカバレージ分析

正解は D


テストカバレージ分析とは、テストした部分が、プログラム全体のどの程度の割合になるかを分析することです。

(A) アサーションチェッカ

これは誤りです。アサーションチェックは、プログラムの動作が妥当であることを、検証用のコードを配置してチェックすることです。

(B) シミュレータ

これは誤りです。シミュレータは、実機を再現したテスト環境です。

(C) 静的コード解析

これは誤りです。静的コード解析は、プログラムの形式や構造を、実行せずに検証することです。

(D) テストカバレージ分析

これは正しいです。

問題 3

DRAMの特徴はどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問23)

(A) 記憶と消去を一括又はブロック単位で行うことができる。

(B) データを保持するためのリフレッシュ操作又はアクセス操作が不要である。

(C) 電源が遮断された状態でも,記憶した情報を保持することができる。

(D) メモリセル構造が単純なので高集積化することができ,ビット単価を安くできる。

正解は D


DRAMとは、コンデンサに電荷を蓄えるタイプのメモリで、主記憶装置として使用されます。構造が単純なため安価です。

(A) 記憶と消去を一括又はブロック単位で行うことができる。

これは誤りです。DRAMでは、書き換えをアドレス単位に行います。

(B) データを保持するためのリフレッシュ操作又はアクセス操作が不要である。

これは誤りです。DRAMは、リフレッシュ操作が必要になります。

(C) 電源が遮断された状態でも,記憶した情報を保持することができる。

これは誤りです。DRAMやSRAMなどの揮発性メモリは、電源が遮断されると記憶内容が失われます。

(D) メモリセル構造が単純なので高集積化することができ,ビット単価を安くできる。

これは正しいです。フリップフロップ回路を使用しているSRAMに比べると、DRAMは安価です。