基本情報対策 ソフトウェア・ハードウェア (2)

今回の基本情報対策は、引き続きソフトウェアとハードウェアです。ファイルやメモリに関する問題、オープンソースに関する問題を選びました。オープンソースライセンスは、どういうケースが違反となるかを整理しておきましょう。

問題 1

直接編成ファイルにおけるレコードのキー値を格納アドレスに変換したハッシュ値の分布として,理想的なものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年秋季 午前問19)

(A) 一様分布

(B) 幾何分布

(C) 二項分布

(D) ポアソン分布

正解は A


一様分布とは、サイコロの出る目のように、すべての事象の発生確率が等しくなる分布です。

(A) 一様分布

これは正しいです。ハッシュ関数は、入力値によっては結果が衝突することがあり、衝突の確率は入力値によらず一様とするべきです。

(B) 幾何分布

これは誤りです。幾何分布は一様ではないため、ハッシュ値としては相応しくありません。

(C) 二項分布

これは誤りです。二項分布は一様ではないため、ハッシュ値としては相応しくありません。

(D) ポアソン分布

これは誤りです。ポアソン分布は一様ではないため、ハッシュ値としては相応しくありません。

問題 2

コンパイル済みのオブジェクトコードがサーバに格納されていて,クライアントからの要求によってクライアントへ転送されて実行されるプログラムはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年秋季 午前問20)

(A) アプレット

(B) サーブレット

(C) スクリプト

(D) スレッド

正解は A


アプレットとは、サーバからダウンロードされ、クライアントのWebブラウザで実行されるプログラムです。

(A) アプレット

これは正しいです。

(B) サーブレット

これは誤りです。サーブレットは、クライアントからの要求に基づいて、サーバ上で実行されるプログラムです。

(C) スクリプト

これは誤りです。スクリプトは、コンパイルなしで動作することのできる、簡易的なプログラムです。

(D) スレッド

これは誤りです。スレッドは、CPU上で並列処理を行う場合の、処理単位のことです。

問題 3

GPLの下で公開されたOSSを使い,ソースコードを公開しなかった場合にライセンス違反となるものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年秋季 午前問21)

(A) OSSとアプリケーションソフトウェアとのインタフェースを開発し,販売している。

(B) OSSの改変を他社に委託し,自社内で使用している。

(C) OSSの入手,改変,販売をすべて自社で行っている。

(D) OSSを利用して性能テストを行った自社開発ソフトウェアを販売している。

正解は C


GPLは、著作物の改変や複製を認める一方で、ソースコードの公開を含め、元と同一の配布条件を義務付けるライセンスです。

OSS…Open Source Software

(A) OSSとアプリケーションソフトウェアとのインタフェースを開発し,販売している。

これは誤りです。OSS自体の改変を行っていないため、ソースコード公開の義務はありません。

(B) OSSの改変を他社に委託し,自社内で使用している。

これは誤りです。OSSを使用する側には、ソースコード公開の義務はありません。

(C) OSSの入手,改変,販売をすべて自社で行っている。

これは正しいです。GPLの元で販売する場合は、ソースコード公開の義務があります。OSSの販売自体は禁止されていません。

(D) OSSを利用して性能テストを行った自社開発ソフトウェアを販売している。

これは誤りです。OSSを使用する側には、ソースコード公開の義務はありません。

問題 4

DRAMの説明として,適切なものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年秋季 午前問23)

(A) 1バイト単位でデータの消去及び書込みが可能な不揮発性のメモリであり,電源遮断時もデータ保持が必要な用途に用いられる。

(B) 不揮発性のメモリでNAND型又はNOR型があり,SSDに用いられる。

(C) メモリセルはフリップフロップで構成され,キャッシュメモリに用いられる。

(D) リフレッシュ動作が必要なメモリであり,PCの主記憶として用いられる。

正解は D


DRAMとは、コンデンサに電荷を蓄えるタイプのメモリで、主記憶装置として使用されます。構造が単純なため安価です。

(A) 1バイト単位でデータの消去及び書込みが可能な不揮発性のメモリであり,電源遮断時もデータ保持が必要な用途に用いられる。

これは誤りです。EEPROMの説明です。DRAMは揮発性です。

(B) 不揮発性のメモリでNAND型又はNOR型があり,SSDに用いられる。

これは誤りです。フラッシュメモリの説明です。DRAMは揮発性です。

(C) メモリセルはフリップフロップで構成され,キャッシュメモリに用いられる。

これは誤りです。SRAMの説明です。

(D) リフレッシュ動作が必要なメモリであり,PCの主記憶として用いられる。

これは正しいです。DRAMの説明です。