基本情報対策 システム戦略・経営戦略 (2)

今回の基本情報対策は、引き続きシステム戦略と経営戦略です。サプライチェーンマネジメント、電子商取引、財務諸表などの問題を選びました。「B to B」のような電子商取引に関する問題は、そこそこ出題されます。「誰と誰が、どういった取引を行うのか」を常に把握するようにしましょう。

問題 1

サプライチェーンマネジメントを説明したものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問70)

(A) 購買,生産,販売及び物流を結ぶ一連の業務を,企業間で全体最適の視点から見直し,納期短縮や在庫削減を図る。

(B) 個人が持っているノウハウや経験などの知的資産を共有して,創造的な仕事につなげていく。

(C) 社員のスキルや行動特性を管理し,人事戦略の視点から適切な人員配置・評価などを行う。

(D) 多様なチャネルを通して集められた顧客情報を一元化し,活用することで,顧客との関係を密接にしていく。

正解は A


サプライチェーンマネジメントとは、受注から納入までの在庫、販売、物流などの流れを見直して、効率化を行うことです。

(A) 購買,生産,販売及び物流を結ぶ一連の業務を,企業間で全体最適の視点から見直し,納期短縮や在庫削減を図る。

これは正しいです。サプライチェーンマネジメントの説明です。

(B) 個人が持っているノウハウや経験などの知的資産を共有して,創造的な仕事につなげていく。

これは誤りです。ナレッジマネジメントの説明です。

(C) 社員のスキルや行動特性を管理し,人事戦略の視点から適切な人員配置・評価などを行う。

これは誤りです。コンピテンシーマネジメントの説明です。人事評価制度のことです。

(D) 多様なチャネルを通して集められた顧客情報を一元化し,活用することで,顧客との関係を密接にしていく。

これは誤りです。CRM、顧客管理システムの説明です。

問題 2

インターネット上で,一般消費者が買いたい品物とその購入条件を提示し,単数又は複数の売り手がそれに応じる取引形態はどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問71)

(A) B to B

(B) G to C

(C) 逆オークション

(D) バーチャルモール

正解は C


逆オークションとは、買い手が希望金額を提示し、それに応じた金額を売り手が示して、最も安い売り手と取引する方法です。

(A) B to B

これは誤りです。B to Bは、企業(Business)間の電子商取引です

(B) G to C

これは誤りです。G to Cは、政府や自治体(Government)と顧客(Consumer)の間の電子商取引です。

(C) 逆オークション

これは正しいです。

(D) バーチャルモール

これは誤りです。バーチャルモールとは、インターネット上の仮想店舗の集まりのことです。

問題 3

CIOが経営から求められる役割はどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問74)

(A) 企業経営のための財務戦略の立案と遂行

(B) 企業の研究開発方針の立案と実施

(C) 企業の法令遵守の体制の構築と運用

(D) ビジネス価値を最大化させるITサービス活用の促進

正解は D


CIOとは、最高情報責任者のことで、企業の情報戦略や投資計画に関する最高責任者です。

CIO…Chief Information Officer

(A) 企業経営のための財務戦略の立案と遂行

これは誤りです。CFO、最高財務責任者に求められる役割です。FはFinancial、財務を表します。

(B) 企業の研究開発方針の立案と実施

これは誤りです。CTO、最高技術責任者に求められる役割です。TはTechnical、技術を表します。

(C) 企業の法令遵守の体制の構築と運用

これは誤りです。CLO、最高法務責任者に求められる役割です。LはLegal、法務を表します。

(D) ビジネス価値を最大化させるITサービス活用の促進

これは正しいです。CIO、最高情報責任者に求められる役割です。IはInformation、情報を表します。

問題 4

財務諸表のうち,一定時点における企業の資産,負債及び純資産を表示し,企業の財政状態を明らかにするものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成25年春期 午前問77)

(A) 株主資本等変動計算書

(B) キャッシュフロー計算書

(C) 損益計算書

(D) 貸借対照表

正解は D


貸借対照表とは、企業の財政状態として、資産や負債、資本を一覧表で示したものです。バランスシートとも呼ばれます。

貸借対照表(バランスシート)

(A) 株主資本等変動計算書

これは誤りです。株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部を抜き出して、当期の増加・減少の内訳を記載した報告書です。

(B) キャッシュフロー計算書

これは誤りです。キャッシュフロー計算書は、企業が生み出したお金の流れを見るもので、すなわち会社の家計簿です。

(C) 損益計算書

これは誤りです。損益計算書は、会社の収益と費用を対比させて、当期に会社が得た利益、すなわち会社の成績を示したものです。

(D) 貸借対照表

これは正しいです。