基本情報対策 システム戦略・経営戦略 (3)

今回の基本情報対策は、システム戦略と経営戦略です。3回目になります。共通フレームやシステム管理基準の問題、SOAに関する問題を選んでいます。共通フレームというのはシステム開発のひな形のようなもので、試験では、構想から開発・保守まで様々な問題が出題されます。

問題 1

共通フレームによれば,システム化構想の立案で作成されるものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成26年春期 午前問61)

(A) 企業で将来的に必要となる最上位の業務機能と業務組織を表した業務の全体像

(B) 業務手順やコンピュータ入出力情報など実現すべき要件

(C) 日次や月次で行う利用者業務やコンピュータ入出力作業の業務手順

(D) 必要なハードウェアやソフトウェアを記述した最上位レベルのシステム方式

正解は A


システム化構想の立案とは、業務分析により業務の全体像を把握し、構築期間や投資目標を策定することです。

(A) 企業で将来的に必要となる最上位の業務機能と業務組織を表した業務の全体像

これは正しいです。システム化構想の立案は、企画プロセスに含まれます。

(B) 業務手順やコンピュータ入出力情報など実現すべき要件

これは誤りです。要件定義プロセスで作成されます。

(C) 日次や月次で行う利用者業務やコンピュータ入出力作業の業務手順

これは誤りです。運用プロセスで作成されます。

(D) 必要なハードウェアやソフトウェアを記述した最上位レベルのシステム方式

これは誤りです。開発プロセスで作成されます。

問題 2

SOAを説明したものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成26年春期 午前問63)

(A) 業務体系,データ体系,適用処理体系,技術体系の四つの主要概念から構成され,業務とシステムの最適化を図る。

(B) サービスというコンポーネントからソフトウェアを構築することによって,ピジネス変化に対応しやすくする。

(C) データフローダイアグラムを用い,情報に関するモデルと機能に関するモデルを同時に作成する。

(D) 連接,選択,反復の三つの論理構造の組合せで,コンポーネントレベルの設計を行う。

正解は B


SOAとは、サービス指向アーキテクチャと呼ばれ、ソフトウェアの機能をサービスとして独立させ、これを集めてシステムとする手法です。

SOA…Service Oriented Architecture

(A) 業務体系,データ体系,適用処理体系,技術体系の四つの主要概念から構成され,業務とシステムの最適化を図る。

これは誤りです。エンタプライズアーキテクチャの説明です。

(B) サービスというコンポーネントからソフトウェアを構築することによって,ピジネス変化に対応しやすくする。

これは正しいです。SOAの説明です。

(C) データフローダイアグラムを用い,情報に関するモデルと機能に関するモデルを同時に作成する。

これは誤りです。DOA、すなわちデータ中心アプローチの説明です

(D) 連接,選択,反復の三つの論理構造の組合せで,コンポーネントレベルの設計を行う。

これは誤りです。構造化プログラミングの説明です。

問題 3

"システム管理基準"において,情報システムの費用,スケジュール,開発体制,投資効果などを明確にする計画はどれか。 (基本情報技術者試験 平成26年春期 午前問65)

(A) 開発計画

(B) 事業継続計画

(C) 全体最適化計画

(D) 年間運用計画

正解は A


システム管理基準の開発計画では、システム開発の目的を明確にし、スケジュールや開発費用を策定します。

(A) 開発計画

これは正しいです。

(B) 事業継続計画

これは誤りです。事業継続計画では、災害や事故が発生した際の事業の継続について計画します。

(C) 全体最適化計画

これは誤りです。全体最適化計画では、投資費用や人的資源を明確にし、投資効果やリスクの算定方法を策定します。

(D) 年間運用計画

これは誤りです。年間運用計画では、利用者のオペレーションや、障害時の復旧手順について、年間の運用計画を立てることです。