基本情報対策 システム戦略・経営戦略 (6)

今回の基本情報対策は、引き続きシステム戦略・経営戦略です。電子商取引に関する問題や、環境対策、雇用対策に関する問題を選びました。なるべく多くの人を雇用しようというこの対策は、ニュースなどで一度は聞いたことはあると思います。

問題 1

ナレッジマネジメントを説明したものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成27年春期 午前問70)

(A) 企業内に散在している知識を共有化し,全体の問題解決力を高める経営を行う。

(B) 迅速な意思決定のために,組織の階層をできるだけ少なくしたフラット型の組織構造によって経営を行う。

(C) 優れた業績を上げている企業との比較分析から,自社の経営革新を行う。

(D) 他社にはまねのできない,企業独自のノウハウや技術などの強みを核とした経営を行う。

正解は A


ナレッジマネジメントとは、個人の持つ知識や情報を共有化し、有効活用して業績を向上させる手法です。

(A) 企業内に散在している知識を共有化し,全体の問題解決力を高める経営を行う。

これは正しいです。ナレッジマネジメントの説明です。

(B) 迅速な意思決定のために,組織の階層をできるだけ少なくしたフラット型の組織構造によって経営を行う。

これは誤りです。フラット型組織の説明です。

(C) 優れた業績を上げている企業との比較分析から,自社の経営革新を行う。

これは誤りです。ベンチマーキングの説明です。

(D) 他社にはまねのできない,企業独自のノウハウや技術などの強みを核とした経営を行う。

これは誤りです。コアコンピタンスの説明です。

問題 2

電子自治体において,G to Bに該当するものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成27年春期 午前問72)

(A) 自治体内で電子決裁や電子公文書管理を行う。

(B) 自治体の利用する物品や資材の電子調達,電子入札を行う。

(C) 住民基本台帳ネットワークによって,自治体間で住民票データを送受信する。

(D) 住民票,戸籍謄本,婚姻届,パスポートなどを電子申請する。

正解は B


G to Bとは、電子商取引の形式の1つで、政府や自治体(Government)から企業(Business)へ発注を行うものです。

(A) 自治体内で電子決裁や電子公文書管理を行う。

これは誤りです。自治体内の活動です。

(B) 自治体の利用する物品や資材の電子調達,電子入札を行う。

これは正しいです。G to Bです。

(C) 住民基本台帳ネットワークによって,自治体間で住民票データを送受信する。

これは誤りです。自治体間では、G to Gになります。

(D) 住民票,戸籍謄本,婚姻届,パスポートなどを電子申請する。

これは誤りです。自治体と個人の間では、G to C(Consumer)になります。

問題 3

企業が社会的責任を果たすために採るべき施策のうち,環境対策の観点で実施するものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成27年春期 午前問75)

(A) 株主に対し,企業の経営状況の透明化を図る。

(B) グリーン購入に向けて社内体制を整備する。

(C) 災害時における従業員のボランティア活動を支援する制度を構築する。

(D) 社内に倫理ヘルプラインを設置する。

正解は B


グリーン購入とは、環境に配慮した製品やサービスを優先して購入することです。

(A) 株主に対し,企業の経営状況の透明化を図る。

これは誤りです。経営状況の透明化は、環境対策の観点ではありません。

(B) グリーン購入に向けて社内体制を整備する。

これは正しいです。

(C) 災害時における従業員のボランティア活動を支援する制度を構築する。

これは誤りです。ボランティア活動の支援は、環境対策の観点ではありません。

(D) 社内に倫理ヘルプラインを設置する。

これは誤りです。企業倫理に関するヘルプラインは、環境対策の観点ではありません。

問題 4

従業員1人当たりの勤務時間を減らして社会全体の雇用維持や雇用機会増加を図るものはどれか。 (基本情報技術者試験 平成27年春期 午前問76)

(A) カフェテリアプラン

(B) フリーエージェント制

(C) ワークシェアリング

(D) ワークライフバランス

正解は C


ワークシェアリングとは、仕事を分け合って、1人あたりの労働時間を短縮し、雇用を増やすことです。

(A) カフェテリアプラン

これは誤りです。カフェテリアプランは、企業が用意した福利厚生メニューを、社員が自由に選択できるようにした形態です。

(B) フリーエージェント制

これは誤りです。フリーエージェント制は、社員が希望する職種に就きたいときに、自由に申請できるようにする制度です。

(C) ワークシェアリング

これは正しいです。

(D) ワークライフバランス

これは誤りです。ワークライフバランスは、労働者が、仕事と仕事以外の生活の調和を図ることです。